2014年5月2日金曜日

石徹白の鉄水

4月28,29日で、岐阜県郡上市白鳥町石徹白(いとしろ)の
石徹白洋品店で開催された、
カンボジア、シェムリアップのIKTTクメール伝統織物研究所の森本喜久男さんによる
天然染色ワークショップに参加してきました。
地元、石徹白にある杉、桜、ケヤキなどの使われなくなった部分を使っての染めです。

石徹白は郡上市中心部からさらに1時間ほどの場所です。
雪がところどころにまだ残り、桜がようやく満開という、
岐阜県の平野部とは一ヶ月ほども気候が違うような集落の中心は、
白山中居神社(はくさんちゅうきょじんじゃ)という古い神社です。


ワークショップの2日目は、この神社のすぐ脇に作られた
「くくりひめカフェ」という場所で昼食だったので、
その後神社にお参りに行きました。
「くくりひめ」漢字で「菊理媛」と書く、白山信仰の中心となる神様ですが、
糸をくくる、というのと関係している説もあり、
織り糸の部分部分で糸でくくって防染して染めて織る絣を
カンボジアで作っている森本さんとのご縁も感じさせます。


境内には水芭蕉の自生地がありました。
タイミングよくちょうど花のシーズンです。

神社の鳥居よりはるかに大きい杉の木が、
まるで自然の鳥居のようにそびえていました。

天然石の手水鉢

本殿(右奥)には覆屋が作られています。
豪雪地帯でたまに見かける光景です。

注連縄には天然の大麻の房が下がっています。
注連縄の縄のねじり方向は普通の荒縄の方向とは逆だということを
郡上から来ていた方に教えてもらいました。


行きには気づきませんでしたが、
帰り道に逆方向から見ることになって、
石段から鉄分が含まれた水が湧き出ている場所を見つけました。

ワークショップでは、森本さんから、
鉄、水、柑橘(レモンやスダチ)、そして黒砂糖という
カンボジア式のお歯黒(酢酸鉄)の作り方も教えて頂きましたが、
この鉄水を使えばまたひと味違った自然の泥染めができそうです。

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